本日ここに、令和八年第二回富士河口湖町議会定例会の開会にあたり、今後の町政運営に対する所信の一端を申し上げさせていただくとともに、本定例会に提出いたしました案件の主なるものにつきまして、その概要を御説明申し上げ、議員各位ならびに町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。
六月に入り早々の三日に、台風六号が山梨県に最接近しました。この時期としては早めの梅雨台風は、日本列島に沿う経路で北上し、本州に近づくと暴風域から強風域へと変わったものの、前線に暖かく湿った空気をあたえ続け、西日本や東日本の太平洋側のところどころに大雨をもたらしました。なかでも、三重県尾鷲市では五百ミリを超える記録的な大雨となり、六月から運用開始の新たな防災気象情報において、河川氾濫の危険警報の発表にまで至っており、周辺自治体においては、警戒に当たっている報道も多々ありました。当町においては、台風が接近する前の二日 十九時に、中央公民館を避難所として開設し、早めの避難を促しておりましたが、結果としては、大きな被害もなく安心したところです。
今後とも防災力の強化に引き続き注力していき、町民のみなさまが安心して住めるまちづくりを構築していくことを改めてお約束するところでございます。
次に、生活に直結する景気の動向でございますが、本年二月に、核兵器保有に対する停止命令への反発を発端に、アメリカとイスラエルによるイランの主要施設への空爆は、停戦期間を繰り返しているものの未だに解決へつながる双方の合意には至らず、世界情勢を脅かす状況が続いております。中でも、戦火の中にある中東諸国は地球上の五割近くの原油輸出国となっており、経済・社会活動に必要な石油製品の安定した調達への影響として、我が国を始め世界各国の経済活動の停滞も危惧されるところです。
さらに、依然として継続しているアメリカトランプ政権下での貿易、関税施策は、円安市場に歯止めをかけることなく、金融市場においてはより一層厳しさを増しているところであります。この急激な円安傾向に対し、政府日銀は為替介入により、ドル売り円買いでの円安是正をはかり金利の安定化に踏み切っているところですが、その効果は限定的な状況にあります。
また、円安傾向は、資源等を輸入に頼らざるを得ないわが国の経済活動において、安定供給が見込まれない中で様々な製品の値上げを伴い、生活必需品においても物価高騰にも影響し、住民生活に大きく影響を及ぼしております。こうした状況に対し、政府は賃金の引上げや金利の引き上げなどによる事態打開策を打っております。今後とも中東情勢が不透明である中、国で行う補正予算によるエネルギー対策の動向にも注視しながら、町民生活の安定に繋がるように取り組んでまいりたい所存であります。
さて、衆議院選挙の自民党圧勝の結果、二月に第一〇五代 内閣総理大臣に就任した高市早苗首相の台湾有事の発言により、反日感情が強まる事態に発展し、中国人観光客の激減が経済活動に懸念されておりましたが、昨今の新聞報道において、県がまとめたゴールデンウィーク期間の主なイベントや観光施設の観光客数においては、百四十八万人で懸念されていたほどの落ち幅にはなっておらず、そのうち富士・東部地区には約半数の七十一万三千人で、町内観光名所では、外国人観光客のみならず県外から訪れる日本人観光客の姿が多くみられていたところです。
町を訪れる観光客の動向にも影響してくるであろうと推測された中、四月に開催しました河口湖桜まつりでは、昨今の温暖化傾向から早めの開花も予想されておりましたが、四月上旬には見ごろを迎え、開催期間を伸ばすなど大勢の来場者が訪れました。また、大型連休期間中には、勝山シッコゴ公園を主会場に開催された、伝統ある「甲斐の勝山やぶさめ祭り」では、新緑の穏やかな気候の中、人馬一体で織りなす的打ちの妙技は、大勢の観衆を魅了しておりました。
こうした季節折々の催しが開催される中、より一層の観光誘客についてですが、四月二十六日から二十八日の三日間にかけて、台湾の台中市を中心にあらたなる魅力の発信に向けた訪問を行い、現地では台中市観光局との地域間交流連携締結を結んできました。富士山と湖の自然景観を主として、訪れて観ることを楽しむのみでなく、スポーツや文化の体験型観光をメインとして、新たなる客層を誘致するために私も自らPRしてきたところです。また、昨年六月にはウィーン少年合唱団、七月にはベルリンフィル管弦楽団によるコンサートがステラシアターにおいて開催され、特に初めて国外に進出し日本で最初の公演となったヴァルトビューネにおいては、国内のみならず海外からの来場者も見えられました。今までとは違う趣向として新たなる文化創造の発信を観光面にもつなげるべく、六月十八日から三十日までドイツを中心に訪欧する予定であります。滞在中は、オーストリア大使館、ウィーン市音楽高校への訪問、現地の日本大使館などの公的機関を訪れる予定となっており、質の高い観光につなげるための新しい客層への展開、ワンランク上の町の魅力を存分に伝えてくる所存でございます。
次に、令和九年度に導入予定の「宿泊税」についてですが、現在の進捗状況としては、総務大臣の同意を得るため総務省と協議を行っているところです。導入後観光振興、観光施策への有効な財源として期待をするところですが、町の第三次観光立町推進基本計画の策定を行う中で、実際に観光業に携わる事業者の方々向けにアンケート調査を行い、現場においてはどのような課題があるかなど生の声を聞き、新税となる特定財源の活用に向けた事業構築を行っていくように取り組んでまいります。
夏の観光シーズンを迎えますが、大石公園を主会場に実施してきましたハーブフェスティバルについては、一定の集客数まで達し、町内の観光集客においての成果も達成することができたことなどから、本年からイベント開催を終了とし、富士山と河口湖を望む絶景地からラベンダーを中心としたハーブ類の鑑賞をゆっくり楽しんでいただけるようにしました。
観光客のみならず町民向けとして、昨年度から八木崎公園で開催しております円縁まつりは、河口湖商工会青年部との共同により、昔懐かしい縁日の雰囲気を醸し出します。昨年度も町内外から大勢のお客様が訪れ大盛況のうちに開催することができました。本年は七月四日の富士山山開き祭りとの同日開催となります。夜八時からは花火の打ち上げもありますので、町民のみなさまもぜひともお出かけいただければと思います。
また、夏の風物詩の花火ですが、八月二日の西湖竜宮祭を皮切りに、本栖湖神湖祭、精進湖涼湖祭、河口湖湖上祭まで四日間開催されます。昨年度六年ぶりに開催することができた精進湖涼湖祭では、久しぶりの開催でありながら主会場となった他手合浜には、県内外から二千人を超える見物客が訪れ、なつかしの開催を楽しんでいました。本年度は 「富士山と四つの湖を花火で彩る 富士五湖の伝統花火を守りつなげたい!」と銘打ち、先月二十九日からクラウドファンディングを募集しております。
また、町のマスコットキャラクターのふじぴょんですが、町を訪れる方々に熱い人気となっており、昨年から町内四箇所の自動販売機でのぬいぐるみ販売など、大変好評で多くの方にお求め頂いております。誕生して十三年を経過するなかで、多少疲れも見えてきており、本年リニューアルでの更新を迎えます。それと同時にさらに愛されるべく、新たなグッズ開発も念頭においた「愛されて十三年! ふじぴょん“魂のリフレッシュ”」と題して、こちらもクラウドファンディングによりみなさまからのご協力を求める事業を展開いたしております。
これら二つの事業のほか、クラウドファンディングを活用して、河口湖冬花火といった観光事業や町の消防力向上に向けた事業といった、町の課題や地域振興に取り組む七件の事業を実施することとなっております。
ふるさと納税制度については、本来の主旨である東京など首都圏一極集中から地方へ目を向けていただき、応援したい市町村に対し、その市町村が実施している地域振興施策や人口対策、少子高齢化対策などに寄附をすることができる制度であることに立ち返り、総務省において毎年制度の見直しが施されております。
中でも返礼品について、その地場産品に産地の厳格化を求める改正を行っており、事業者に対して一定の証明を求める改正を行ったため、事業者の負担感が増し、返礼品を提供することをためらうことも危惧されてきております。そこで町では、事業者からの申請事務支援に力を入れていくとともに、新たに商品開発を開拓していただける方々に対し、財政的に後方支援を行うこととし、地場産品の創出と既存の地場産品の生産性の強化のため、事業者からの提案募集を行う事を考えております。
このような取り組みにより、より一層、町と事業者との関係を構築しながら、ふるさと納税のさらなる確保に向けて望んでいく所存でございます。
さて、国内の人口減少問題が年々加速化し、地域社会や経済の維持に向けた対策が求められております。そのような中、令和七年度に実施された国勢調査の速報値が公表されました。前回五年前の調査時と比較すると県人口の減少率が過去最大の三.七パーセントとなっており、三万六十二人減少し一九七五年以来の八十万人を割る結果となりました。少子高齢化が進み、自然減の影響が強く表れていることが大きな要因であると県人口減少危機対策本部では分析しておるようですが、当町においては、「産みたいまち」、「育ててみたいまち」を目指し、子育て世代に対して、各種施策を実施してきた成果もあり、四百十五人の人口増となっており、子育て世代など転入されてくる方の増加につながっているものとなっております。
さて、そのような中、教育を含めた町の次代を担う子育て関連の施策についてですが、本年度からの継続事業で実施いたします小立保育所の建設については、令和六年度に小立財産区管理委員を含む小立保育所建設検討委員会の立ち上げから、昨年度先進地視察や会議を重ねる中で、基本設計・実施設計を完了し、本年度は工事着手する予定となっているところです。今後の工事スケジュールですが、園舎については、十月ごろから令和十年二月中を工期とし、造成・外構工事も同時期に発注し、完成後、旧園舎の解体を令和十年度中に行う予定であります。 現在の世界情勢の状況により建築資材の入手困難などから工期が長引くという懸念もありますが、すべての工事完了は令和十一年七月ごろと見込んでおります。
次に、先日新聞報道にありました「子ども誰でも通園制度」ですが、夫婦共働きなどの理由によらず、どんな状況でも希望があれば預けることができる制度です。町では、多少の受け入れ内容の違いがあるものの、子ども誰でも通園制度に先駆けて、多様な働き方やライフスタイルにかかわらない形での家庭への支援、集団生活の機会を通じお子さんの育ちを応援すること、さらには保護者の子育てに関する悩みに対してアドバイスするなど、子育て世帯の家庭に対して支援する目的の「ちょこっと保育」を運営しております。この度、新たに保育士の確保ができましたので、現行の制度を拡充していく中で、今議会でも提案させていただいております、条例の制定も含め「子ども誰でも通園制度」に即した内容に切り替えを行い、子どもも親も笑顔になれる支援を行っていくところでございます。
また教育現場のうち、中学校の部活動について教員の働き方改革を推進していくなかで、文科省の指針のもと中学校部活動の地域展開が県内各市町村でも進んでおります。町では、河口湖南中学校を含む町内中学校でも早急に制度を確立させるべく、協議会を立ち上げ国の補助金を活用し推し進めるところでございます。今後は、指導者の確保など組織体制を確立していく中で、保護者や生徒が困惑しないよう、説明会の実施により理解を得る中で、行政側の成せるべきことにつなげていければと思います。
それでは、今議会に提出いたしました議案等の主なるものの概要を申し上げます。提出案件は全部で十五件です。内訳は、「令和七年度富士河口湖町介護保険特別会計、水道事業会計、河口湖簡易水道事業会計、足和田簡易水道事業会計、温泉事業特別会計及び令和七年度一般会計」の予算繰越計算書の報告が六件、「専決処分の報告及び承認を求めることについて」の承認が二件、条例の制定が一件、町道の路線認定が一件、令和八年度特別会計補正予算が四件、並びに一般会計補正予算です。
そのうち、令和八年度一般会計補正予算(第一号)の概要についてご説明いたします。
今回の補正は、既定の歳入歳出予算の総額に五億二千三百十七万一千円を追加し、歳入歳出予算の総額を百六十二億九千三百十七万一千円とするものです。
まず、歳入の主なものについてご説明いたします。国庫支出金に二千十二万三千円、寄附金に五百万円、繰越金に九千九百三十四万八千円、町債に三億九千四百八十万円 それぞれ増額を計上いたしました。
次に、歳出の主なものをご説明いたします。
民生費は、保育所費に地域子ども・子育て支援事業の一時預かり事業ならびに民間保育施設整備事業の就学前保育施設整備費補助金の単価改正などとして一千九百六十三万八千円、保育所建設費に小立保育所建設工事の物価高騰を反映した積算の増額分ならびに事業費の事業年度割り振りにおける当年度事業分として四億二千三百二十万円の増額を計上しました。
農業振興費では地域物産品の物販およびPRイベントへの出展参加にかかる費用など七十九万六千円を計上しました。
商工費では、三月議会にて議決いただいた宿泊税について現在総務省との同意協議を行っておりますが、導入後の事業展開の指針となる第三次観光立町推進基本計画の策定に活かすべく、町内観光事業者から広く意見を徴するアンケートの実施として九十三万一千円を計上しました。
教育費では、ステラシアター管理費に駐車場の整備委託費として百万円、イベント実行委員会補助金として八百万円、富士山河口湖音楽祭実行委員会補助金として一千三百四十八万円を計上しました。
また、保健体育総務費では、中学校部活動の地域展開にかかる事務スタッフの人件費、指導者委託にかかる費用などとして五百六万九千円、町民プール等の修繕費など四百三十四万四千円を計上しました。
以上、本定例会に上程しました令和八年度一般会計歳入歳出補正予算(第一号)の説明とさせていただきます。
詳細な内容や特別会計につきましては、各常任委員会において担当課長から説明をさせていただきますので、ご審議賜りますようよろしくお願い申し上げます。