クマの出没にご注意ください

 ツキノワグマは春先に冬眠から目覚め、活動を開始します。富士河口湖町においても例年5~6月頃から目撃情報が増えはじめます。特に春先は食料を求めてクマの活動がより活発になっていることから、細心の注意が必要です。 

 

ツキノワグマは、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)」で附属書Ⅰ(国際取引によって絶滅のおそれが生じている種)に、また国際自然保護連合(IUCN)が作成したレッドリストでは絶滅危惧類(VU)(絶滅の危険が増大している種)として掲載されています。

日本国内においては、本州以南に生息し、近年生息数が減少傾向にあるとされ、環境庁が平成3年に公表した「日本の絶滅のおそれのある野生動物―日本版レッドデータブック」において、ツキノワグマの5つの地域個体群を「絶滅のおそれのある地域個体群」に掲載されて以降、現在では西日本の10県で環境大臣により狩猟による捕獲が禁止されています。

山梨県においても「第5期山梨県ツキノワグマ保護管理指針(令和4年3月策定 山梨県)」で、個体数が減少しているため保護を図るものとし、ツキノワグマの地域個体群の将来にわたっての存続と、人間とのあつれきの軽減を両立するとしております。

 

~人とクマが共存するため、クマのことを知り、事故を予防しましょう~

 

 

クマの性質

・クマは基本的には人を避ける動物

・鼻と耳が良い

・学習能力が高い

・足が速く、木登りがうまい

・なわばりがなく、行動範囲が広い

 

年周期行動

 ・初夏(分散期)-若いクマが母グマから離れ大きく移動する。若いクマの出没が増加する。

 ・夏(繁殖期) -オスがメスを求めて行動圏を広げる。普段クマが生息しない地域で出没することもある。

 ・秋(飽食期) -冬眠に備えて、食欲が増す時期。多くのエサを求めて行動が活発になる。

 ・冬~春(冬眠・出産)-冬眠から覚めるとエサを求めて活動を開始する。

 

 

対策と取り組み

人身事故は、クマの生息地(山林など)と人間の生活域(住宅地・農地など)で発生するものがあり、事故の8割はクマの生息地(山林など)で発生しています。

 

◆クマの生息地(山林など)ではクマに出会わないことが、もっとも重要です。

 <クマと出会わないために>

 ・町のホームページなどを確認し、目撃・出没情報のあった場所は避け、入山時などは通行者の多い登山道を利用しましょう。

  ・クマの活動が活発になる早朝、夕方は、特に注意し、入山などは避けましょう。

  ・クマ鈴や笛、ラジオなど音の出るものを携帯し、自分の存在をクマに知らせましょう。

  ・弁当の食べ残しやジュースの空き容器などはクマを引き寄せますので、食品ゴミは必ず持ち帰りましょう。

 <クマに出会ってしまったら>

  ・まずは落ち着きましょう。

  ・子グマを見つけたら親グマが近くにいる可能性があり危険ですので、すぐにその場を離れましょう。

  ・距離が離れている場合、ゆっくりと静かに立ち去りましょう。

  ・距離が近い場合、クマがパニックになり突発的な攻撃をする可能性があるため、刺激しないことを第一に、走ったり大声を出したり石を投げたりせず、クマから目を離さずにゆっくりと静かに後退しましょう。

  ・クマが威嚇してきたら、クマ自身が怖がっており、すぐに襲ってくるわけではないので、可能ならゆっくり後ずさりして離れましょう。

  ・クマが本当に襲ってきたら、クマスプレーを目や鼻をめがけて噴射しましょう。クマスプレーがない場合は、防御姿勢(地面に伏せて両手で首の後ろをガードするなど)をとりましょう。

 

 ◆人間の生活域(住宅地・農地など)ではクマを寄せ付けないことが重要です。

<クマを寄せ付けないために>

・誘引物(廃棄農作物、放置果樹、生ゴミなど)の除去

クマは行動範囲が広く、鋭い嗅覚を持っているため、放置された廃棄農作物や放棄果樹(カキ・クリ等)、残飯などは、遠く離れた所で生活しているクマを人里へ引き寄せます。ペットフード、ぬか漬けなどの発酵食品、ペンキ、ガソリンなどの匂いの強いものを屋外に置かず、物置などの屋内に保管しましょう。

・農耕地への電気柵等の設置と管理

・人間の生活域(住宅地・農地など)とクマの生息地(山林など)の間に位置するヤブや耕作放棄地(緩衝帯)の整備(クマの集落周辺への侵入や一時的な定着を防止するため。シカ、イノシシ、サル対策にもなります。)

 

出典:環境省「豊かな森の生活者 クマと共存するために」

      山梨県HP「クマの被害に遭わないために」

      第5期山梨県ツキノワグマ保護管理指針(令和4年3月策定 山梨県)

      山梨県ツキノワグマ出没対応マニュアル(平成19年9月 山梨県)

      長野県HP「ツキノワグマによる人身被害を防ぐために」

      長野市HP「野生獣(クマなど)の出没について」

 

 

クマの目撃情報

 令和5年度のクマ目撃・出没情報の位置図です。

令和5年6月から12月までの間に、河口地区、大石地区、長浜地区、西湖地区で計43件の目撃情報がありました。特に河口字御坂山周辺で多く目撃されています。



   クマ目撃・出没情報 位置図PDF744KB

 ※令和6年度の位置図は、目撃・出没が確認され次第アップ更新します。

  

クマを目撃したら

町では、クマの目撃情報を基に山梨県や警察、地元猟友会と協力して被害の防止を図っています。クマへの対策のためには、皆さまからの目撃情報が大変重要になります。

クマを目撃したら、まずは避難等により身の安全を確保したうえで、目撃日時、場所、頭数、体長など、目撃した時の状況を町役場農林課または富士吉田警察署生活安全課(0555-22-0110)まで連絡してください。

 

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