令和5年6月議会 施政方針

  本日ここに、令和五年第ニ回富士河口湖町議会定例会の開会にあたり、提出いたしました案件の主なるものにつきまして、その概要をご説明申し上げますとともに、私の所信の一端を申し上げ、議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 はじめに、新型コロナウイルス感染症が、令和二年一月に国内で初めて確認されて以来、我が国の経済と社会生活は多大な影響に晒されてきましたが、先月八日、法律上の分類が季節性インフルエンザと同じ「五類」に引き下げられ、感染拡大から、約三年四か月を経て、新型コロナ対策は大きな転換点を迎えました。この「五類」への移行は、あらゆる場面で日常を取り戻すことができるよう着実に歩みを進めるものとして、これまでの長い自粛期間により傷ついた社会生活や経済の本格的な回復に弾みをつけるものと大いに期待するところです。
 一方で、移行後、発表されている厚労省による医療機関の「定点把握」では、「四月以降の緩やかな増加傾向が続いている」という分析結果となっていることも踏まえ、健康と活気ある社会経済活動を継続していくためにも、町民の皆様には慎重に対処していただくようお願いします。
 さて、県内スポーツの大きなイベントの一つとして定着している、今年で七十三回を数える市町村対抗軟式野球大会が、先月十三日から二十一日までの六日間にわたり開催され、当町をはじめとする三十五チームによって熱戦が繰り広げられました。その結果、当町の代表チームは、決勝進出を果たし、二十一日、山日YBS球場で行われた決勝戦で南アルプスAチームを五対二で破り、初優勝を飾るという栄冠に輝きました。その快挙にお祝いを申し上げるとともに、このような活躍が野球をはじめとする地域の様々なスポーツの益々の推進・発展に繋がるよう期待するところです。
 さて、政府観光局は、四月の訪日外国人数が、二ケ月連続で増加し、前年同月比約十四倍の約百九十五万人となり、コロナ禍前の平成三十一年四月との比較では六十七%の水準にまで回復したとの発表がありました。また、大型連休の期間に山梨県内の主な観光施設を訪れた客数は延べおよそ百十七万人で、コロナ禍において最多となったことが公表され、当町においてもたいへんな賑わいをみせ、その後においても堅調な回復が見られるところとなっております。河口湖駅前周辺も国内観光客に加え外国人観光客で活況を呈し、コロナ禍以前の賑わいを取り戻しつつある中で、外国人観光客をはじめとする観光客のマナーの啓蒙や誘導を行う必要性を感じ、駅前周辺に新たに誘導員を置くこととしたところです。今後の地域経済のさらなる活性化を期待するところです。
 さて、令和五年は、富士河口湖町として平成十五年に第一次町村合併をして以来、二十年の節目を迎える記念の年であり、また、六月には、平成二十五年に富士山が世界文化遺産に登録されてから十周年となる記念の年でもあります。こうしたことから、世界文化遺産の指定を受けた今月、六月二十二日から河口湖ハーブフェスティバルが始まる二十四日までの三日間、「富士山世界文化遺産登録十周年」及び「町制二十周年記念イベント」として、大石公園において富士山と河口湖にちなんだ音楽と絵柄を軸に四百機のドローンによる大規模なショーの公演を行い、二十二日の富士山世界文化遺産登録記念日には、ドローンショーの後に花火の打ち上げも行います。
 また、八木崎公園では河口湖ハーブフェスティバルの特別イベントとして、六月十七日に、プロジェクションマッピングの映像演出による迫力あるファイヤーパフォーマンスと、富士山カラーに染め上げた二百二十三基の「富士山夢らんたん」を一斉に空に放つ『燭』を開催します。
 また、六月二十四日には、「富士山世界文化遺産登録十周年記念シンポジウム」を開催するほか、七月一日の山開きには、山開きまつり花火大会を開催するとともに、富士山の参詣道である「船津口登山道」の内、河口湖畔から船津胎内までの行程を追体験する歴史散歩(ウォーキング)の記念イベントを開催します。
 さらに、八月四日には、町制二十周年記念花火大会を開催するとともに茅原実里さんを迎え、河口湖畔平浜駐車場の特設ステージにおいて、ライブコンサートを開催するほか、町村合併した十一月に向けて、町民を対象とした記念イベントを計画しているところです。こうした様々なイベントを実施するなど盛大に祝うとともに、そうした情報発信をすることで富士河口湖町のさらなる知名度のアップに繋げてまいりたいと考えております。
 
 次に、スイスのツェルマットとの「姉妹都市」の締結について申し上げます。平成二十七年十一月に「友好都市」の締結をして以来、お互いに訪問団を派遣するなど交流を重ねてまいりましたが、昨年九月下旬、ツェルマットのダニエル観光局長が来町され、その際に、現在の関係をより発展させるため、今年の五月、ロミー村長はじめとする村の要人と学生たちで訪問し、姉妹都市の締結がしたいとの申し入れがありました。その申し入れに基づき、先月十九日にツェルマットより、ロミー村長をはじめ、村の要人二十名と学生二十九名、引率教諭四名の総勢五十三名からなる訪問団が四泊五日の日程で本町を訪れました。当日は、庁舎において出迎え、歓迎セレモニーや意見交換などを行ったほか、翌日の五月二十日には、訪問団と当町の議員各位及び関係者など約百二十人の立ち合いのもと、姉妹都市の締結式が滞りなく行われました。訪問団の滞在期間中には、富士山五合目や観光施設の視察見学を行ったほか、二十一日には、次世代を担う地元中学生と訪問団の学生による交流が行われ、河口湖フィールドセンターでのカレーづくりや、くぬぎ平メインサッカー場での小運動会も和気あいあいとした中で行われたところです。当町、最後の夜となった二十二日のさよならパーティーでは、別れが惜しまれるなか、来年には訪問団を結成し、ツェルマットを訪問することを約束したところです。今回、姉妹都市となったことを契機にこれまで以上に交流を発展させるとともに見聞を広げ、当町の町づくりにも繋げていきたいと考えております
 さて、政府は三月二十八日の閣議において、エネルギー・食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者に対する支援の財源として、令和四年度の予備費から総額二兆二千億円を支出することを決定し、低所得世帯への現金給付のための「低所得世帯支援枠」として五千億円の支出と自治体に交付する「地方創生臨時交付金」の拡充に七千億円を支出することを決定しました。この「低所得世帯支援枠」として、低所得の子育て世帯(令和四年度住民税均等割非課税世帯等)を対象に児童一人当たり五万円を給付するためなどに充てることとしたこと、また県においても同様の対象に五万円を給付することとしたことを受け、町として、早急に対象世帯に給付を行うことを決め、四月二十七日、臨時議会を招集し、関連予算の議決をいただいたところです。この給付金は先月末に支給を開始し、現在の対象世帯には、ほぼ支給を完了しております。
 また、その後、低所得世帯(令和五年度住民税均等割非課税世帯等)に一律三万円を給付することなどが決定されたことを受け、その給付に係る関連予算を今議会に事業費として、七千六百七十万円余りを計上しております。給付時期などについては、今後の国の方針が示されしだい決定し、支給を開始したいと考えております。
 さらに、町においても、こうした国・県の動向と引き続いている諸般の物価上昇等を踏まえ、「地方創生臨時交付金」を活用した新たな町民支援策を実施することとしたところです。
 既に町では、エネルギー・食料品価格等の物価高騰への町独自の支援策として、当初予算において、町民一人ひとりの暮らしを応援するため、事業費二億八千百万円余りとなる「くらし応援商品券事業」を実施することとしており、全町民を対象に町内の様々な事業所で利用可能な一人あたり一万円分の商品券を先月中旬から発送を開始しており、今月中には、全ての世帯への配布を完了する予定となっております。
 この支援事業に加え、新たに町民全てを対象に一人あたり五千円分の商品券を追加配布することとしました。この新たな「くらし応援商品券事業」により、高騰を続ける諸物価に対する住民への追加支援とするとともに、地域経済に一層の活力を与えてまいりたいと考えており、今議会において、財源として財政調整基金五千七百四十万円余りを充て、事業費一億四千四百二十万円の予算を計上したところです。この追加配布する商品券は、八月中旬からゆうパックで発送を開始し、九月中には、すべての世帯への配布を完了することを予定しております。両商品券は、ともに十二月末までの使用期限となりますので、諸物価高騰の折、日常生活の様々な場面で活用していただきたいと考えております。
 全国的に人の流れが活発になったことに加え、新型コロナウイルス感染症の水際対策も四月二十九日をもって終了し、コロナ禍前の賑わいが戻ってきております。いよいよポストコロナ時代に本格的に突入することになりましたが、こうした状況に期待をするとともに、この三年間で得た様々な教訓を糧に新たな日常を快適に過ごすことができるよう、議員各位及び町民の皆様のご協力をいただき、潤いとゆとりに満ちたまちづくりに取り組んでまいる所存です。
  それでは、今議会に提出いたしました議案についてご説明いたします。提出案件は全部で十五件です。内訳は、「令和四年度 水道事業会計予算繰越計算書について」ほか特別会計繰越計算書の報告が三件、令和四年度一般会計予算繰越明許費繰越計算書及び事故繰越し繰越計算書の報告、条例の一部改正が一件、町道の路線廃止が一件、町道の路線認定が一件、「生涯学習館・子ども未来創造館空調設備他改修工事請負契約締結について」ほか契約議決案件が四件、特別会計補正予算が二件及び一般会計補正予算です。

 そのうち、令和五年度一般会計補正予算(第三号)についてご説明いたします。
 今回の補正は、既定の歳入歳出予算の総額に二億五千三百十四万九千円を追加し、歳入歳出の総額を百三十六億四千八百三十二万七千円とするものです。
歳入の主なものをご説明いたします。
国庫支出金一億六千三百五十五万六千円、繰入金五千七百七十二万九千円、繰越金二千九百八十八万四千円の増額等となっております。
 次に、歳出の主なものをご説明いたします。
 民生費では、低所得の子育て世帯を対象に世帯あたり三万円を給付する「住民税非課税世帯等臨時特別給付金事業」として、七千六百七十万二千円です。
 衛生費では、健康のまちづくり推進事業として 樹海ウォーキング大会の開催関連費用として、三十五万四千円、猫不妊・去勢手術費助成金として、百九十八万円です。
 商工費では、「町政二十周年記念イベント&茅原実里コラボイベント」費用として、七百三十万円、外国人観光客誘導委託料として、二百万円です。また、新たな「くらし応援商品券事業」として、全ての町民一人あたり五千円分の商品券を追加配布する費用として、事業費一億四千四百五十六万四千円となっております。
 消防費では、十月から開始となる救急安心センター(♯7119)事業の負担金として、十九万四千円です。
 教育費では、船津少年野球団ユニフォーム等購入補助金として三十万円などとなっております。
 
 以上、雑駁な説明で恐縮ですが、本定例会に上程しました 令和五年度一般会計補正予算(第三号)の説明とさせていただきます。詳細な内容や特別会計につきましては、各常任委員会において担当課長から説明させていただきますので、ご審議のうえご議決を賜りますようお願い申し上げます。
 

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