麻しん(はしか)の流行にご注意ください!
⚠現在、海外及び国内にてはしかの感染事例が報告されております。
麻しん
麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
<以下に当てはまる方は特に注意が必要です>
・麻しんの罹患履歴がない方で予防接種を2回接種していない方
・抵抗力の弱いお年寄りやお子様
・妊婦(妊娠中は麻しんの予防接種はできません)
・基礎疾患のある方
・流行国に渡航する予定のある方、または流行国から帰国された方
・医療従事者や学校関係者・保育福祉関係者など、麻しんにかかるリスクのある方
症状
感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。
麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの予防接種が最も有効な予防法といえます。定期接種の対象者だけではなく、医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人も、麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討してください。麻しん含有ワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン※)を接種することによって、95%程度の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。なお、麻しん含有ワクチンは、ニワトリの胚細胞を用いて製造されており、卵そのものを使っていないため卵アレルギーによるアレルギー反応の心配はほとんどないとされています。しかし、重度のアレルギー(アナフィラキシー反応の既往のある人など)のある方は、ワクチンに含まれるその他の成分によるアレルギー反応が生ずる可能性もあるので、接種時にかかりつけの医師に相談してください。
※麻しんの予防対策としては、MRワクチンは単独ワクチンと同様の効果が期待されます。また、麻しんワクチンの替わりにMRワクチンを接種しても、健康への影響に問題はありません。むしろ風しんの予防にもつながる利点があります。
※年齢と病気にかかったことがあるかどうかで、ワクチンの必要回数が異なりますので、以下の表を参考にしてください。
生年月日 |
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1972(昭和47)年9月30日以前生まれ
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1回も接種していない可能性が高い年代。1978年(昭和53年)10月1日から定期接種が開始していますが(対象者は生後12ヵ月から72ヵ月)、自然感染によって免疫を十分に持っている人以外は,合計2回のワクチン接種をお勧めします。 |
1972(昭和47)年10月1日~1990(平成2)年4月1日生まれ |
定期接種としては1回しか接種していない年代。特例措置(*)非対象者のため、免疫を十分持っていない可能性があります。これまでに合計2回の接種を受けていなければ、追加接種をお勧めします。 |
1990(平成2)年4月2日~2000(平成12)年4月1日生まれ |
特例措置対象者(*)に相当する年代。接種率が低かったため,対象時期に2回目の接種を受けおらず、これまでに合計2回の接種を受けていなければ、追加接種をお勧めします。 |
2000(平成12)年4月2日以降生まれ |
定期接種として2回接種を受けている年代。これまでに合計2回の接種を受けていなければ追加接種をお勧めします。 |
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