平成25年6月議会 施政方針

 本日ここに、平成25年第2回富士河口湖町議会定例会が開会されるに当たり、私の所信の一端を申し述べさせていただくとともに提出致しました案件のうち、主なものについて、その概要を説明させていただき、議員各位並びに町民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。

 私が町民の皆様から負託を受け、町長として町政を担当させていただいてから、早や5年6ケ月が経過しようとしています。この間、富士山世界文化遺産登録を見据えた様々な施策・活動を展開して参りました。これまでの推進活動を振り返りますと、「住んでよし・訪れてよし・世界遺産にふさわしい質の高い心のまちづくり」を基本理念に、町民の皆様への説明会開催をはじめとして、文化庁、山梨県、観光事業者等の関係機関と緊密な調整や協議、検討を重ね推進活動を実践してまいりました。
 

  具体的には、湖の文化財指定についての文化庁との協議、町学術委員会、町内天然記念物保存管理計画検討委員会、湖ごとの地区説明会の開催や洞穴等の測量調査、国指定天然記念物溶岩洞穴等保存管理・整備活用計画、国指定重要文化財富士御室浅間神社本殿保存活用計画の策定、鵜の島関係者との協議、湖の諸課題を解決するための「明日の富士五湖創造会議」の設置並びに作業部会、「シンポジウム」の開催、湖を中心とした清掃活動や廃船処理作業の実施など数多くの施策を展開してまいりました。特に当町では、議会において「富士山世界文化遺産登録推進特別委員会」を設置し、議会サイドで登録に向け多くの貢献をしていただきましたことについて、心から敬意を表します。また、当町は富士山の価値を証明する資産が山梨県・静岡県両県の市町村のなかで最も多く、4つの湖の文化財指定に関わる同意の取り付け等、今回の登録作業で大変重要な鍵を握っていた町であります。

 4月30日に、ユネスコの諮問機関であるイコモスにより「富士山は疑いなく日本における一つの国家的な象徴であるが、その影響は日本をはるかに越えて及んでおり、今や国家的意義を広範に超えている。」という評価と「富士山を世界遺産一覧表に記載する。」という勧告がありました。この評価結果は大変喜ばしく、感慨極まる思いであります。これまでの長年にわたる地元住民、関係者並びに議会議員各位の多大な御理解、御協力並びに御尽力に対し深く感謝申し上げるとともに厚く御礼申し上げます。

 登録決定記念事業は、決定の翌日に「アドバルーン」や町民223人からのお祝いメッセージをカードに託しての風船の掲揚、横断幕の掲示、管内小中学生への記念バッジのプレゼント、くす球割り、花火の打ち上げなどを計画しています。また、6月30日、勝山ふれあいセンターにおいて、山梨県知事や国会議員をはじめとする関係各位をお招きし「世界遺産のまちをめざして」~住んでよし・訪れてよしのまちづくり~をテーマとした記念事業を計画しています。渡辺玉枝さんからのメッセージやエッセイスト・国際ラリーストである三好礼子さんから「富士山に魅せられて」~走って出逢った地球の遺産たち~の講演、並びに山梨県指定無形民俗文化財「河口の稚児の舞」などのアトラクションを予定しております。

 登録を契機に、本町の景観を日本人のかけがえのない財産・資産として守り継承するとともに、富士山世界文化遺産としての国際的な観光地に相応しい魅力ある景観を創造・育成し、地域の活性化につなげることを目的に策定した「富士河口湖町景観計画」を町民・来訪者・事業者・行政等に共通する「協働の指針」として官民一体となって遵守していくことが大変重要であると考えております。

 また、本年は町政施行10周年の節目の年に当たり、奇しくも富士山世界文化遺産登録という歴史的な快挙を成し遂げる記念すべき年でもあります。「世界遺産富士河口湖町」の魅力を全国に発信できるような事業を展開していくとともに引き続き、諸課題の解決や構成資産の保存管理に向けて積極的に臨んで参る所存であります。

 さて、社会経済情勢が激変するなかで、昨年12月に誕生した新政権の下で、大胆な金融緩和、機動的な財政出動、投資を喚起する成長戦略の3本の矢が放たれたことにより、景気回復への期待が大きく膨らんでまいりましたが、その先行きは、なお不透明な状況にあります。

 当町においても、財政の根幹を成す町税収入の伸び悩みや翌年度からの地方交付税の減少が迫る中で、歳出面では医療、福祉、介護などの社会保障関係経費が増大していることに加え、公債費、公共施設の維持管理費等が増加し、今後も厳しい財政運営は続くものと予想されます。

 そこで町では、効率的・効果的な行財政運営を目指して総合計画後期基本計画や行政改革大綱に則り行政改革を断行してまいります。今年度はまず、その指針となる「公共施設白書」と「財政基本計画」を策定いたします。「公共施設白書」については、当町は多くの公共施設を抱え、老朽化が進んでいる建物も多く存在し、さらに社会・財政状況など、町を取り巻く環境が変革しているなかで、公共施設の維持・更新のための新たな取り組みの必要性があることから、老朽化等の現状を用途別、施設別に分析し、課題を明確にするための策定を行っていくものであります。また、「財政基本計画」は、平成26年度以降地方交付税の合併算定割の減少が進むこととなるため、その対応策である新たな行財政改革の取り組みとして「財政状況の分析」・「行財政改革の取り組みに関する検討」・「財政シュミュレーションの作成」等により分析を行い将来にわたる安定した財政運営の指針を構築するものであります。何れも年度内の完了を目指し作業に着手している状況です。

 次に、安心・安全に暮らせるまちづくりの施策については、富士河口湖町防災会議が主体となり、「富士河口湖地域防災計画」を策定しました。災害予防、災害応急対策、災害復旧・復興の三段階において国、地方公共団体、公共機関、住民が一体となって最善の対策をとることが被害の軽減につながるため、町の総力を挙げて「自分たちの地域は自分たちで守る」という基本方針のもとに町民の皆様が安心して安全に暮らせる富士河口湖町の実現を目指した災害対策の環境整備を推進していきます。

 他自治体等との連携においては、笛吹市、仙北市とは災害時における相互応援に関する協定を締結していましたが、4月20日に新たにホームページの代理掲載やその他の情報発信の協力を加えた災害時相互応援協定を埼玉県羽生市と締結しました。今後は、民間の情報提供会社や国土交通省などとも協議を行い災害に係わる情報発信等に関する協定の拡充を図り、更なる安心・安全な町の基盤を強化してまいります。

 青色パトロールカーを更新しての、小中学校時のスクールガードの実施、各地区の巡回警らや住民の防犯意識の向上等地域防犯パトロール事業の充実や、地域共助支援事業、防災士資格取得促進補助金交付事業、自主防災マップ作成費補助金交付事業等並びに防火水槽の新設、消火栓の新設、更新事業、防災備蓄倉庫設置事業等の諸事業を効率的、且つ迅速に実施するとともに、ライフラインの根幹となる配水本管の耐震化事業やマンホールトイレ設置工事等を早期に実施してまいります。

 念願でありました「自治基本条例」は、3月にご議決いただき、4月1日から施行されているところであります。この条例は、町の最高規範であることから、引き続き本条例を推進するため、様々な手法で住民へのPRに努め併せて町民主体のまちづくりを構築してまいりたいと考えています。また、「第1次富士河口湖町総合計画後期基本計画」については、より実効性を高めるために数値目標を掲げ、新しい時代の潮流を踏まえつつ見直しを行いました。本計画は、建設計画に基づき、5年後に向けて本町が向かうべき姿を明確にした「まちづくり」を推進していくための基本的で重要な方針であります。住民の皆様に周知を図るため現在ダイジェスト版を作成しており、6月中には全戸配布する予定であります。

 予てより、要望があった生活支援バスについては、路線バスが運行していない小立、勝山地区の長浜街道より南側地区と船津南台地区において、直接住民の声を反映するなかで手法の検討を重ねた結果、5月1日から翌年3月までの間、試験的に運行を開始することといたしました。今後も交通弱者の利便性の向上と潜在的な地域住民のニーズの把握に努めてまいります。

 企業立地推進事業については、平成24年度に町の各地区の財産区有地等において企業誘致の候補地となる土地の選定を進めた結果、各財産区のご理解のもとでご協力が得られることとなりました。本年度は総務省の外部専門家制度を活用、招聘し、企業誘致に関する町の課題を洗い出し解決を図りつつ併せて企業誘致の候補地となる土地の選定を行ってまいります。現在、町独自のパンフレットやそれに対応するホームページを作成しており、今後は、会社訪問を積極的に行っていくとともに、山梨県との連携を図り企業立地ガイドへの掲載、企業立地フェアーや企業立地セミナーへの参画などより充実したPR活動や情報収集を実践してまいります。

 社会資本の老朽化対策についてですが、昨年12月に発生した痛ましい中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故は、インフラの老朽化問題が現実のものであることを衝撃的に知らしめたものであります。それを受け、町では道路ストックの老朽化に伴う点検を行い早急に補修等の必要な対策を講じることを目的とした「道路ストック総点検」、橋梁の長寿命化並びに橋梁の修繕及び架け替えにかかる費用の軽減を図ることを目的とした「橋梁長寿命化計画」、町営住宅の需要を把握し老朽化対策を検討する「町営住宅長寿命化計画」、町が管理する都市公園施設の安全対策の強化や改築・更新費用の平準化を図る「都市公園長寿命化計画」及び土木行政における大きな課題であった雨水排水対策を円滑に実行するための「道路排水対策計画」等を策定し、住民生活に直結するインフラ老朽化対策を迅速に遂行してまいる所存であります。

 福祉関連事業については、小立地区に位置する社会福祉協議会、健康プラザ、デイサービス施設、健康科学大学リハビリステーションクリニック、こども館などを一体的に整備するための「福祉ゾーン整備計画」の策定や社会情勢の変化や行財政改革の趣旨に則り、施設の状況、利用者や地域の需要を勘案し、将来にわたり保育行政を合理的に推進するための「管内保育所整備計画」の策定に着手しており、その結果に基づき具体的な整備事業に順次取り組んでまいります。

 近年の少子化・晩婚化対策として昨年に引き続き今年度も婚活イベント事業を企画しております。民間が主催するイベントは多く存在しますが、参加者が安心して参加できることを鑑みると町が主催する事業は大変意義深いと考えており、昨年以上の成果が上がるよう充実した内容の検討と入念な準備のうえで、継続して実施してまいりたいと考えています。

 また、少子化対策の一環として、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため「ようこそ赤ちゃん事業」や養育医療給付事業、子ども医療費助成事業を積極的に推進するとともに、風しんの流行に迅速に対処するため、「大人の風しんワクチン接種費用助成事業」を実施しております。

 医療施設の充実を目的に、旧上九一色地区の皆様の念願であった診療所を7年ぶりに「富士高原診療所」として開設いたしました。今後は、地域医療の要として、内科、小児科の診療をはじめ、病気の予防や早期発見のためにお気軽に利用していただければ幸いに思います。

 観光関連事業においては、富士山麓を一周する「第2回ウルトラトレイル・マウントフジ」が八木崎公園を起点に、4月26日開催され、約3,000人がエントリーし健脚を競いました。

 今年は、富士山世界文化遺産登録を見据えて注目度も高く、多くの国からの参加者が訪れ当町の観光PRに寄与したものと思われます。また、新規イベントとして、ビンテージ自転車で富士山や湖を眺めながら走る「ル・英雄」が5月19日に当町を舞台に開催されました。これは、イタリアで毎年、5,000人以上が参加して開かれている「ル・エロイカ」の姉妹大会として、日本で初めて行われました。国際観光地にふさわしいイベントとして翌年度以降も実施していきたいと考えています。その他の試みとして、「JAPAN CUP2013」と題した、ディスクドック大会を、6月1日、2日両日、河口湖総合公園で開催し、愛犬家約200チームが参加するなか熱戦が繰り広げられました。今後の観光誘致施策として有効であると考えております。

 この他、富士山世界文化遺産登録を契機とし、富士河口湖町を広くアピールするため、河口湖畔から船津登山道などを利用した「第1回ノルディック・ラン富士河口湖町」を企画いたしました。鎌倉時代に誕生した船津登山道は、歴史に彩られた登山道であり、江戸時代に最も賑わっていたと伝えられています。昭和20年代に入り、バスが船津登山道を利用して3合目まで運行され、昭和25年夏には天皇皇后両陛下が行幸なされた由緒ある登山道は、富士スバルライン開通により荒廃の一途を辿ってきましたが、今後は、この貴重な資源を保存・有効活用し観光振興、自然環境保全や歴史文化の伝承に結びつけていきたいと考えております。

 「2013河口湖ハーブフェスティバル」は、6月21日から25日間、八木崎公園、大石公園などの各会場において、良質で格調高い話題性の豊富なイベントを盛り込み開催されます。ラベンダーをはじめとするハーブを暮らしの中にとりいれたリピーター観光客の増加を目指すとともに、県下最大級の本イベントを活用し、町のPRを推進してまいります。なお、期間中に世界遺産登録の吉報が届くことが予想されるため、富士山の文化と景観、自然環境が調和した富士河口湖町が名実ともに「世界遺産にふさわしいまち」として「おもてなしの心」をもったイベントを展開してまいります。また、羽生市との観光・経済交流協定に基づきお互いの地域経済の振興に資する取り組みを行い併せて、富士山世界文化遺産への紹介展示コーナーを設け「見る楽しみ」「体験する楽しみ」に加え「知る楽しみ」を提供してまいりたいと考えています。

 観光施設整備事業においては、西湖蝙蝠穴駐車場の整備や奥河口湖の拠点である勝山道の駅に隣接している景勝地である羽根子山整備基本計画の策定、西湖いやしの里茅葺屋根の修繕、周辺整備事業を実施してまいります。

 観光推進・支援事業については、世界遺産登録、円安経済が推移する好機に積極的に海外宣伝活動を実施し、多くの外国人誘客を図ってまいります。具体的には、潜在的な需要予測のもとに、インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア・台湾等へのキャラバンを計画しています。また、既に実施している観光まちづくり企画提案事業や観光宣伝事業として、ポスター、チラシの印刷のほか、あらゆる媒体を駆使し効果的な宣伝活動を展開していくとともに、後期観光立町推進基本計画策定事業、観光安心安全マニュアル作成事業、西湖地区観光振興計画策定事業なども早期に実施してまいります。

 農業振興事業に関しては、まず、今年度から本格的に取り組むべき主要事業の一つである「農村災害対策整備事業」は、対象地域である河口・大石地区の要望や現場の実情を把握したうえで調査業務を委託し、早期に事業が実現できるよう既に山梨県等と協議を開始している状況です。

 農家の高齢化・労働力不足や農業経営条件の悪化が原因で、当町においても「耕作放棄地」が増加する傾向にあります。これは、周りの環境に様々な悪影響を与えるなど、地域で農業を担う経営者への農地集積の阻害要因ともなっているのが現状であります。そこで町では、正確な現況を確認するとともに、民間活用策も含めたなかで、耕作放棄地再生利用緊急対策事業をはじめとする各制度を検証し、最も適格な事業を見極て積極的に対策を講じてまいりたいと考えています。

 山梨県のご協力・ご指導のもとで「富士もも」の栽培を9月から試行することといたしました。これは、寒冷地に適した「富士野生桃」を台木にした、観光もぎ取りに向く「もも」の栽培により、さくらんぼ、ブルーベリーに次ぐ果樹の観光向け品目の推進と町のブランド化を図ることを目的としたものであり、試みが成功することにより将来に向けて農業だけでなく、観光面においても大変有効で画期的な施策であると期待するものであります。

 教育関連事業については、河口湖南中学校改築事業は順調に進捗しており、普通教室棟は2学期からの供用開始を目指し急ピッチで施工が行われ、併せて特別教室棟についても、来年5月を工期とし、7月上旬に発注を予定しています。なお、26年度末までに、給食棟を建設する計画となっております。

 また、その他の小中学校についても、減災・防災対策を視野に入れた様々な改修工事を優先的に施していくとともに、パソコン設置事業等のIT教育の充実をはじめ、安心・安全で、より良好な教育環境の整備を計画的に実施してまいります。

 小中学生を対象とした「富士登山体験学習」については、世界文化遺産登録記念として「渡辺玉枝さんと富士山に登ろう!」と題して7月29日から30日にかけて実施いたします。町の子どもたちに、日本の誇り、世界の宝である富士山に登り、日本一の霊峰富士に対する畏敬の念と郷土愛を育んでいただくとともに環境教育、情操教育にも寄与することを期待しているところであります。

 教育関連の諸課題を学校の枠を超えた視点や福祉的な観点から合理的かつ迅速に解決を図るため、4月から女性ソーシャルワーカーを配置し、有効に機能を果たしています。

 旧上九一色村時代から使用していた、勝山小中学校スクールバス「はるかぜ号」の老朽化が著しいため、この度、新車の購入費を補正予算に計上させていただきました。これにより、より安全で快適な通学が確保されることとなり安堵しております。

 さて、長期間にわたり準備を進めてきました国民文化祭は、夏のステージオープニングイベントが今月30日に皇太子殿下をお迎えし、ステラシアターで開催されます。霊峰富士を筆頭とした美しい自然を崇め尊ぶ文化の発祥地である当町から富士山のお山開きとともに始まることは、富士山世界文化遺産登録とも重なり実に意義深く、感慨深いものであります。今後も文化の薫りを醸し出す町として世界中に文化が発信できるような文化振興策をより拡充させてまいる所存であります。

 本栖湖青少年スポーツセンター整備に関しては、昨年度から、現状の分析や現場踏査を経て検討を重ね、「整備基本計画」を策定いたしました。これに基づき現在、山梨県と実行に向けての協議を進めており、平成27年度中の移譲に向け計画的に事業を実施してまいります。

 環境関連事業については、来訪者の増加対応策としての大池公衆便所改築事業の実施や、5月25日に全町一丸となっての清掃活動は、環境美化意識の醸成・啓蒙に有効な事業であり継続して行っていくことが望ましいと考えています。

 クニマス関連事業については、これまでクニマスシンポジウムの開催、田沢湖との姉妹湖締結、姉妹湖マラソン交流、仙北市との災害時相互応援に関する協定の締結、仙北市での生体展示、クニマスロゴマークの作成、缶バッジの作成、のぼり旗の作成や地元でのクニマス生体展示を3回実施しております。現在、クニマスのリーフレットの作成に着手しており、7月上旬に各施設等に配布する予定であります。引き続き、気運の向上と環境学習を目的として積極的なPR活動を展開していきたいと考えております。

 また、「長きにわたり、クニマスを守り続けた西湖地区に展示施設を建設してほしい」との住民の熱い思いを受け、町では、山梨県に対し「良好な西湖の自然環境・地元の湖の環境に対する意識の高さ・歴史的な背景・地元の強い要望」など、西湖地区への展示施設の必要性を強く訴え続け、嘆願してまいりました。その結果、本年2月18日に山梨県知事と会談し、最終的に地元への建設が確約されたものであります。

 今年度は、クニマス展示施設調査費を計上していただき既に具体的な協議に入っており、平成26年度から実施設計を行い、早ければ平成28年度には展示ができる見通しとなりました。改めて、山梨県知事の深甚なるご理解とご配慮に対し心から感謝申し上げます。また、西湖漁協や地区の水産振興、環境保全並びに観光活性化策として有効に活用されますことを心より願っております。

 結びとなりますが、町民の皆様にお示しした本年度の各施策を確実に効率的、効果的に実施していくため、迅速な事業展開を図ってまいりますので、改めてご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

それでは、今議会に提出いたしました議案についてご説明いたします。提出案件は全部で9件でございます。内訳は繰越明許費繰越計算書の報告が3件、条例の一部改正が1件、特別会計補正予算が3件、一般会計補正予算及びその他案件が1件でございます。

 提出させていただいた補正予算のうち平成25年度一般会計補正予算(第3号)の概要について説明いたします。

 今回の補正は、歳入歳出予算の総額に122,124,000円を追加し、総額を10,421,007,000円とするものであります。

 歳入の主なものをご説明いたします。

 県支出金のうち、農林水産業費県補助金については、活力ある水田農業支援事業補助金を304,000円増額しました。

 寄附金のうち、教育費寄附金については、物件費充当寄附金を266,000円増額しました。

 繰入金のうち、船津財産区繰入金については、船津分団車両購入費、天上山給水ポンプ修繕費、船津登山道整備費、船津女子ミニバスユニフォーム購入費等の補助繰入金として、5,274,000円増額しました。

 勝山財産区繰入金については、勝山羽根子山整備事業費、勝山老人福祉センター解体事業費、勝山地区公民館整備事業費等の補助繰入金として、1,550,000円増額しました。

 諸収入のうち、雑入については、埋蔵文化財発掘調査経費補助金を13,644,000円増額しました。

 町債のうち、合併特例事業債については、勝山小中学校スクールバス購入事業債を8,400,000円増額し、過疎対策事業債については、生活支援バス運行経費に充当するための地域生活支援事業債を3,400,000円増額しました。

 また、繰越金は、89,286,000円を増額しました。

 次に、歳出の主なものをご説明いたしますが、各款にわたる職員の給与費については、4月の人事異動によるものであり、一般会計における補正予算総額は、12,903,000円の減額となります。

 総務費のうち、財産管理費については、役場敷地内支障木伐採委託料200,000円、富士山世界文化遺産登録推進事業基金積立金754,000円を増額しました。

 企画費については、企画政策費として、ゆるキャラ商標登録委託料700,000円、富士山世界文化遺産登録後の記念事業であるアドバルーン掲揚委託料300,000円、移住及び二地域居住相談会旅費95,000円、それに伴う有料道路代41,000円、企業訪問、企業立地フェアー参加旅費250,000円、企業誘致パンフレット印刷代250,000円、それに伴う有料道路代141,000円、富士山世界文化遺産登録記念缶バッジデザイン作成謝礼金30,000円、登録記念事業としての風船、メッセージカード、横断幕、懸垂幕、のぼり旗、缶バッジ、花火打ち上げ、くす球等の作成委託料1,332,000円を増額しました。

 民生費のうち、社会福祉総務費については、山梨県国保連重度医療窓口無料化廃止システム改修費負担金264,000円を増額しました。
 福祉センター費については、勝山老人福祉センター解体工事設計業務委託料400,000円を増額しました。保育所費については、子ども子育て支援ニーズ調査に伴う郵送料239,000円を増額しました。

 

 衛生費のうち、景観保全費については、臨時職員賃金2,495,000円、天上山給水ポンプの修繕工事請負費1,124,000円を増額しました。
 塵芥処理費については、河口塵芥処理場の不燃物処理施設補修工事請負費10,200,000円を計上しました。

 

 農林水産業費のうち、畜産業費については、富士ケ嶺バイオセンター施設の液体処理プラントの補修工事請負費1,1800,000円を計上しました。
 水田営農活性化対策費については、活力ある水田農業支援事業補助金494,000円を増額しました。

 商工費のうち、観光費については、富士山世界文化遺産登録に伴う来訪者の増加に対応するための河口湖駅前案内所の職員増加に伴う賃金に2,000,000円、勝山羽根子山整備基本計画業務委託料2,000,000円、船津登山道の倒木伐採、処理業務委託料1,000,000円を計上しました。
 道の駅管理費については、レストラン棟のマットリース料55,000円、券売機リース料228,000円、DVDプレーヤー購入費50,000円を計上しました。

 土木費のうち、道路維持費については、湖畔遊歩道街路灯設置工事、町道補修工事及び町道雨水排水対策工事に伴う設計業務委託料1,500,000円と湖畔遊歩道街路灯設置工事、町道補修工事及び町道雨水排水対策工事、町道舗装工事、及び町道改修工事の工事請負費25,000,000円を計上しました。
 道路新設改良費については、町道工事設計業務委託料500,000円、道路工事設計積算業務委託料1,000,000円、及び町道拡幅改良工事請負費4,000,000円を計上しました。
 河川改良費については、河口改良区水路浚渫工事、及び浅川地区白山川浚渫工事の工事請負費2,000,000円を計上しました。
 都市計画総務費については、生垣設置補助金300,000円を増額しました。
 公園費については、富士ケ嶺パーキングトイレの浄化槽改修工事請負費500,000円を計上しました。
 街路事業費については、勝山中央通り枝線の通りの名称看板設置委託料1,000,000円を計上しました。

 消防費のうち、消防施設費については、船津分団の指令兼パトロール車の購入費3,500,000円を計上しました。

 教育費のうち、事務局費については、産休代替臨時職員賃金346,000円を計上しました。
 学校管理費については、大石小学校、河口小学校、河口北中学校のキューピクル改修工事、富士豊茂小学校の浄化槽取替工事の工事請負費3,543,000円、及び勝山小中学校スクールバスの購入費8,863,000円を計上しました。
 公民館費については、勝山地区公民館基本設計業務委託料700,000円、船津交流センター入口看板撤去工事請負費504,000円を計上しました。
 図書館費については、生涯学習館・子ども未来創造館の空調設備の修繕費250,000円、及び図書資料購入費266,000円を計上しました。
 文化財保護費については、鯉の水遺跡埋蔵文化財調査委託料19,340,000円を追加し、それに伴う重機の借り上げ分としての使用料及び賃借料5,696,000円を減額しました。
 ステラシアター管理費については、嘱託職員賃金4,537,000円を増額し、富士山河口湖音楽祭実行委員会補助金20,147,000円を計上しました。
 足和田コミュニテイーセンター費については、臨時職員賃金2,500,000円を計上し、上九一色コミュニテイーセンター費については、嘱託職員賃金110,000円、及び精進出張所臨時職員賃金997,000円の増額をしました。
 保健体育総務費については、鳥取マーチリングリーグ総会への参加旅費50,000円、野球、ソフトボール市町村対抗大会用ユニフォーム購入費400,000円、及び船津ミニバスユニフォーム購入補助金300,000円を計上しました。
 

 以上雑駁な説明で恐縮ですが、本定例会に上程しました平成25年度一般会計補正予算(第3号)案の概要ついての説明とさせていただきます。詳細な内容や特別会計につきましては、本会議並びに各常任委員会におきまして担当課長から説明させていただきますので、ご審議のうえ、ご議決を賜りますようお願い申しあげます。

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