【バックナンバー№4】 「もうじき揺れます」~緊急地震速報を有効に活用しよう!
気象庁から提供される「緊急地震速報」について、これまでその仕組みや速報を見聞きした場合にどう行動したよいかをお知らせしてきました。
いよいよ10月1日から「緊急地震速報」が提供されます。どのような形で届くのでしょう。
例えば、NHKでは気象庁が緊急地震速報を発表した場合、すべての放送波で全国放送されます。
テレビは、画面に地図付きで表記、ラジオは放送が中断され音声で放送されます。また、他のテレビ・
ラジオ局でも放送に向けた準備が進められています。
現在、全国で「全国瞬時警報システム J‐ALERT(ジェイ・アラート)」というシステムの整備が進められています。J‐ALERTは、対処に時間的余裕のない緊急情報を、消防庁から人工衛星を用いて送信し、
市区町村の同報系防災行政無線を自動的に起動することにより住民の方に瞬時に伝達するシステム
です。
このJ‐ALERTを用いて「緊急地震速報」を伝えようという動きがあります。
ただし、緊急地震速報自体の技術的な限界(震源に近い地域では緊急地震速報が間に合わない
こと、また、早急な速報を重視することから震度に誤差が生じる場合があること)は、J‐ALERTにも
当てはまります。
また、提供基準の違い等から、テレビやラジオ等で緊急地震速報の提供が行なわれても、J‐ALERTによる緊急地震速報の提供が行なわれない場合があります。
配信開始時期は未定ですが、一部の携帯電話会社により携帯電話への緊急地震速報の配信が計画
されています。
百貨店や地下街などでも館内放送を行なうための検討を進めているところがあります。
緊急地震速報を受信する専用端末や、表示ソフトを搭載したパソコンなどへ緊急地震速報を提供する
計画をしている事業者があります。必要な設置機器などについては事業者へ問い合わせて下さい。
「緊急地震速報」は強い地震が来る数秒から数十秒くらい前にお知らせするものです。
これまでお伝えしてきましたように、速報を見聞きしてから、何か対策を講じる時間はありません。
「まずは自分の身を守ること」を重点におき、平常時に家庭や職場で速報の際についての話し合いをし、
いつでも正しく行動できるようにしておく必要があります。