平成19年9月議会 施政方針

本日ここに、平成19年第3回富士河口湖町議会定例会が開催されるにあたりまして、提出いたしました議案の概要と、あわせて平成19年度上半期の町政の状況等について、ご報告をさせていただきます。

まず始めに、横内県政においては、新知事誕生の際、公約だった中部横断道の負担金が国により当初180億円の負担となっていましたが30億円となり150億円と大幅な減額となる開闢以来の快挙を成し遂げております。横内知事といえば去る7月末に私と共にトップセールスの第一弾として四川省・北京市等を訪れてまいりました。特に成果の一つとして北京市長と山梨県が観光交流を中心とした覚書協定が成り立ったところであります。知事自らのトップセールと共にやはり中部横断道を含め全てにわたって云えることは、人脈のネットワークをフルに生かすことだと思われます。町政においても国・県の情報を如何に,特に国との交渉を如何にと云うことで、新しい施策のメニューづくりも必要であろうかと痛感しておる最近であります。したがいまして、今後も国・県の職員交流を積極的に推進すべく、具体的に申し上げると、報道での発表以前に既に私どもには情報として届いていたところでありすが、冬柴国土交通大臣の新聞等での表明によると、来年度8月位を目途に「観光庁」を立ち上げるというものであります。当町においても来年度に向けて、国とのネットワークを更に強力にするため、職員を一人観光庁へ派遣することとし、既に国交省本庁と協議を始めている昨今であります。また、同じように総務省も地方へ目を向ける方向の一つとして地方自治体への人事の派遣交流を促しているところであり、早速県の市町村課を経由して申し入れをしておるところであります

次に、七福神の建立ですが6月14日の議会において動議否決され6月27日の再議において全員のみなさんのご賛同をいただきました。その後設置する場所は河口地区に5体、小立地区に1体を設置する。ということで既に議会にも報告させていただき建設の手続きを行っているところであります。今回の一件につきましては、憶測の一人歩きが今回の災いをなしたところでもあり、設置にあたっての関係者の意思等は、当事者に確認することが最も肝要であることを痛感いたしました。高山議長におかれましては、その後きみまろさんと直接会っていただき、きみまろさんの真意がうかがえ深いご理解をいただいたことはなによりだと思うところであります。設置場所等につきましては、再度きみまろさんとの協議で決定を見たところですが、完成に至っては、将来的には七福神めぐりと共に七福神まつりまで、特に冬場の観光のパワーアップを図る所存であります。

また、最近の観光施策の現況は、「五感に訴える町おこし」をキーワードとした観光立町を目指し年間1200万人の来訪者をお迎えておるところですが、海外からの観光客等への更なる増加を図るため、本年4月に富士河口湖町観光立町推進条例を制定し、地域観光産業の国際競争力の強化及び観光振興のエキスパートの育成等、将来に向けてより一層の飛躍を目指すところであります。この条例に位置づけている「基本計画」いわゆる観光立町マスタープランを策定するにあたりましては、地域住民のご意見が十分反映されますよう必要な措置を講じることは勿論のことですが、議員各位、観光関係者、観光関係団体の代表者、学識者とのご意見をいただく推進会議を重ねることとし、基本計画の策定に向けて取り組んでいるところであります。

ステラシアターのイベント開催のウィークポイントであった雨天対策として施工してきた、可動式屋根が完成し、去る7月7日に多くの関係者に集まっていただき竣工式を盛大に行いました。式典には、イルカさんや江原啓之さんが駆けつけてくれて屋根付きステラへの熱い思いを語ってくれました。
また、このステラシアターをメイン会場として8月11日から19日までの9日間、第6回富士山河口湖音楽祭を開催しました。今年は大小合わせて34のプログラムで゜イベント編成し、ファイナルコンサートとして佐渡先生の指揮による真夏の第九演奏会を開催いたしました。地元のみならず県内外で編成された合唱団と山梨交響楽団オーケストラを合わせた大演奏会は、会場の隅々まで響き渡り、終了後は全ての参加者が立ち上がり感動を分かち合いました。これらは、17分間の生放送で日本テレビの「愛は地球を救う」で全国に放映されましたが、これもステラシアターのリニューアルのいい記念となりました。
また、この音楽祭には、地元中学生も例年、参加、あるいは観賞をしておりますがこうした奥義を体験し、さらに感動に触れることなど、大きな教育的効果が図られているものと思うところであります。
こうしたイベントを重ねていくことによって屋根付き野外音楽堂としての全国的なステータスの位置づけが確立されてゆくところであります。

富士山世界文化遺産登録の進捗状況ですが、現在に至るまでは県主導の考え方から地元の意識を相当注文をつけながら協議をつづけてきておりましたが、去る8月2日には、第五回の山梨県世界文化遺産推進協議会の席上において、二点ないし三点ほど地元としての意向を強力に伝えてまいりました。その一つとしては湖については基準を明確に示したうえで論議する。一つには従来、県側からの説明は、文化遺産への関連として信仰を中心にあげられているが、地元住民には信仰では過去からの根拠として極めて稀薄であり、名勝ということであれば理解ができること。この点を強く伝えました。更に、北麓地域の市町村にあっては受け皿となる景観条例等が不揃いであるため、これらの統一を図り、今後は共同してその方向性をみいだしていくこと。などが確認されております。

6月22日から7月16日の第17回のハーブフェスティバルは、昨年に比べて例年より期間が短く、更に6月15・16日は台風に遭遇するなどお客さんの最終の入り込みも多少の陰りが生じた感もありましたが、ほぼ例年並の推移でありました。特徴としては、インバウンドが昨年よりはるかに多かったこと。また、これらの魅力となった要因としてハーブフェスティバルは、向うで云えば「香草祭」にあたり、こうしたイベントへの親しみ感は勿論ですが、7月へ入ってのブルーベリー狩りサクランボ狩り等自国には無いフルーツへの魅力が人気を増した要因であろうかと思うところであります。

長いこと続いてきた厳しい経済状態の中、地域間競争が市町村等基礎的自治体の間で極めて激化している昨今であります。現状までを振り返ってみますと町が成長する条件整備として医療・福祉、自然環境はもとより生活環境までを含めての環境、インフラ整備、文化力、教育の環境整備、さらには買い物等の利便性等、これらの整備が、町が成長する大きな原動力になるであろうことを実感しております。これがいわゆる「住みよいまちづくり」の住み易さ・住みたくなる街づくりと繋がることであります。そこで住民の皆さんにも、今の町の財政状況を危惧される面もあろうかと思うところであり、また一般質問等においても、そのようなご質問もいただいた経過もありました。こういうものを明確に、ご心配ないような方法で今後取り組んで行くところでありますが、その一つとしては、秋を目途に担当課が今、バランスシートいわゆる貸借対照表の作成に取り組んでおります。

また、18年度決算の認定をいただくなかで一般会計にあっては、住民一人あたりの借入金が241千円という数字がでておりますが、この額の算定は、合併特例債等 後年度の交付税に財政措置される額は除いた実質の負担ということでご理解いただきたい 更に、財政の状況をご報告させていただきますと経常収支比率は、18年度は77.3% 19年度は74.6%であります.これを県下の規模の大きな市と比べると、ほとんどの市は80%以上を超えている状況であり、県では、今現在90%を超えている比率であることをご理解いただきたいと思います。

こうした中にあっても厳しい状況下でもあるところですが財政調整基金に6月補正に次いで、9月補正においても3千万円計上しております。しかしながらこれらについては、年度末において期待する特別交付税の配分が、新潟の中越地震あるいは九州地域の台風災害支援等で国全体の自治体への特交配分が減少することも十分予想されるところもありますので、これらの影響をどう受けるか何ともいえない状況もありますが、当面の方向として予算計上させていただいたところであります。
一般の予算計上においては、各項目において説明させていただきますが、特別新たな施策としては、町民の多重債の窓口相談を設置させていただきます。これは今、近隣の市町村を含めた中でも県下において、相当苦んでいる住民もおみかけするところもありますので、法律的な精通者を招請して月1回のペースで相談所を開設することになっております。

去る7月16日新潟県中越沖で発生した「平成19年新潟県中越沖地震」は、十人もの尊い人命か失われ、負傷者千人以上にのぼり、家屋、道路、文教施設などにも大きな被害をもたらしました。そこで町職員も全員が支援金を拠出しましたが被災地の一日も早い復旧・復興を願ってやみません。

それでは、今 議会に提案いたしました議案等についてご説明申し上げます。

提出案件は、部分林存続期間の変更が1件、条例の制定が2件一部改正が3件、一般会計並びに特別会計の補正予算案が9件、一般会計並びに特別会計の決算認定が36件、人事の同意案件が3件の合わせて54件であります。

はじめに本栖字大杉の部分林の存続期間変更、条例関係では、温泉整備基金条例の制定に、町長の資産公開に関する条例並びに定住促進に関する条例、農業委員会の選挙による委員定数に関する条例の一部改正であります。

平成18年の決算については、一般会計及び36特別会計の認定であります。
また、人事の同意案件は、教育委員、船津・大嵐財産区管理委員の選任同意であります。

次に、今回提出させていただいた補正予算のうち一般会計補正予算の概要についてご説明いたします。
今回の補正額は、6,120万4千円を増額して、総額117億8724万9千円とするものであります。

主なものは、歳入においては、町税が本年度課税確定によるもので、個人住民税が4,500万円の減額、法人住民税が3千万円の増額、固定資産税が7千万円の増額としております。

国庫支出金では、補助金のうち土木国庫補助金のまちづくり交付金事業で歳出事業の補正にかかる充当分として750万円の減額、地域住宅交付金事業で、公営住宅にかかる家賃低廉化事業補助金として600万円、新規事業ですが一般の木造住宅の耐震補強等改修工事への補助金として121万5千円を増額いたしました。

教育費国庫補助金の公立学校施設整備費補助金では勝山小中学校体育館の耐震補強改修事業費補助金として233万円増額しております。県支出金では、補助金のうち総務費補助金の個人住民税を減額したことによる徴収取扱費交付金を115万8千円減額、土木費県補助金の木造耐震化事業補助金で150万円の増額、農林水産費補助金の事業確定による増額をしております。

財産収入では、財産貸付収入で精進出張所にNTTのアンテナ設置の貸付料、赤線の使用料など141万9千円を増額しております。

繰入金では、基金繰入金として小立福祉センター改修に当初予算では公共施設繰入金の充当を予定いたしましたが、県貸付金の福祉のまちづくり推進事業が該当するので財源更正として470万円の減額、財産区繰入金として船津財産区より船津少年野球遠征費補助、小立財産区より北麓ファイターズ遠征費補助、大石財産区より用地購入についての繰入金があり計上しております。

諸収入では、富士五湖広域事務組合において基金運用益を圏域の各市町村へ配分することとなり、当町においては富士ヶ嶺地区の振興に役立てることとして47万円の増額としました。また、西湖蝙蝠穴収入として100万円を増額いたしました。

町債では合併特例事業債のまちづくり交付金事業の船津地区整備において1,060万円の減額となっております。また民生債の社会福祉施設整備事業債では小立福祉センターの改修事業において、県貸付金の福祉のまちづくり推進事業が該当するため財源更正で670万円を増額しております。臨時財政対策債は、発行可能額確定による減額をしております。農林水産業債では富士ヶ嶺交流テント整備に充てるものとして110万円を増額しております。

次に歳出の主なものですが、総務費のうち一般管理費では国土交通省観光地域プロデューサーモデル事業に伴う非常勤嘱託職員の雇用として賃金229万円の増額、情報公開条例策定支援業務、公会計制度改革に伴うよりわかりやすい財政指標としてバランスシート導入委託に89万3千円を増額しました。財産管理費では税収の増額見込みもあり6月に引き続き積立金として財政調整基金積立金に3千万円を増額いたしました。税務総務費では法人住民税への還付金などとして288万2千円を増額しました。戸籍住民登録費では多重債務者の相談窓口として相談員を配置するため相談員の報酬として6万円を増額しました。選挙費では先の県議会議員出馬で辞職いたしました白壁賢一氏の欠員補選といたしまして町議会議員選挙費206万2千円を増額しました。

民生費のうち社会福祉総務費では身体障害者保護費負担金にかかる事業確定による国への還付金が発生したため57万4千円を増額しました。福祉センター費では、小立福祉センター改修について施設の性質上、県の障害者幸住条例に基づく整備が必要となるため200万円を増額させていただきました。

農林水産費のうち畜産業費では、富士ヶ嶺地区のJA富士ヶ嶺前広場にテントと併設の厨房機器を整備し、10月6日より開催の富士ヶ嶺ファームフェスタでの活用、年間を通して地元特産品等の提供などで観光集客増加を目指すものとして150万円を増額しました。林業振興費では特定鳥獣保護管理事業といたしまして周知用標識設置費など70万9千円を増額しました。

商工費のうち観光費では国際観光ルネサンス補助事業の事業追加による291万6千円の増額、湖上祭、山開き祭り、やぶさめ祭り、西湖竜宮祭りにかかる神事に対する事業費を各地区の観光協会へ補助金として計上する科目更正となっております。道の駅管理費では事業用地として県土地開発公社より購入した用地への償還分として546万4千円を増額いたしました。

土木費のうち道路橋梁費では船津インター線を中心に危険箇所の道路標示整備工事や大石財産区から繰入を受けての用地購入費、道路維持の雨水浸透・集水桝の設置、補修剤の購入などで1,297万6千円を増額しました。都市計画費では、公園費にまちづくり交付金事業より組替えました七福神建立の整備にかかる費用など1,860万円増額となっています。住宅費では国県から補助を受けて行う一般住宅の耐震化事業補助金として420万円を増額しました。まちづくり交付金事業費では小曲展望広場の事業見直しなどによる変更や公園費へ組替えなど3,570万円を減額いたしました。

消防費では消防団員公務災害補償等責任共済に関する法施行令改正による団員報奨金の70万2千円を増額しました。

教育費では小学校費の学校建設費で勝山小中学校体育館耐震化事業の委託料として700万円の増額しました。
中学校管理費で上九一色中学校で薬品保管庫に処理しなければならない薬品があり手数料として45万円を増額しました。

上九一色コミュニティーセンター費では町民バスの修理、温泉薬剤注入機の修理などで31万8千円を増額しました。保健体育費では船津少年野球、小立北麓ファイターズへの遠征費補助など総額52万4千円を増額させていただきました。

 以上が一般会計補正予算の概要であります。

なお、特別会計は、船津財産区をはじめとする8会計の補正をさせていただいております。

提出議案について、説明し切れなかった項目や細かな内容等につきましては、本会議あるいは、決算特別委員会で担当課長から説明させますので、よろしくご議決を賜りますようお願いいたします。

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